例によって例の如く、妄想SSです。
苦手な方はスルーの方向で!
act.3 yukihiro and ken
「~~♪」
彼特有の高めのかわいらしい声。
声、と言うか鼻歌。
「~~~♪」
フンフンと歌が流れる。
ユキヒロは暇つぶしに弄っていたヘッドフォンをテーブルに置いた。
「なつかしい曲、歌ってるね」
ふつりと歌が途切れて、その代わりに満面の笑みが現れた。
「やろ?懐かしい??」
「うん。すごく」
そう返すと再び歌が流れ始めた。
「~~♪」
彼は今にも浮き上がりそうなくらい機嫌が良い。
彼が持つこの雰囲気は伝染するのだろうか。
ユキヒロも、自然と笑みが零れる。
「~~♪」
鼻歌は、遠くに投げられる様に終わりに向かって駆けていく。
「♪」
トン、と柔らかいスタッカートを置いて、彼の歌は終わった。
ぱちぱちと拍手をすると、彼はペコリとお辞儀をした。
「ご清聴、ありがとうございましたぁ」
ゆっくりと顔を上げて、ふにゃりと笑った。
視線がかち合って一緒に笑う。
ひとしきり笑い終えた後、ユキヒロは尋ねた。
「ごきげんだね、何かあったの?」
彼は一瞬だけ真顔になって、楽しそうに眼を細めた。
「知りたい?」
「んー…おしえてくれるなら」
そう云うと、彼は唇に手を当てて考え始めた。
そうして、何度か小さく唸った後こう云ったのだ。
「ユッキーには内緒vv」
ご丁寧にハートマーク付で。
「ちぇー」
悔しくもなさそうにユキヒロが云うと。
ケンは子供の悪戯が成功したときのように、無邪気に笑った。
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kenちゃんは「無邪気に」ってより「屈託無く」って感じ(笑)
同じタイプの文章を書き続けるのは根気が要るかも。
ボキャブラリーの少なさにへこむ…!
まだまだ続きます(笑)
お付き合いくださいな~。