「うん。落ち着いて話し。いくらでも聞いたるから」
電話の相手はどうやら泣いているらしかった。
「うん。……そっか、そやなぁ。」
「……うん。うん」
只只、相手を肯定するだけの会話。
「………なぁ、今度会お?」
「なんかなぁ、お前の泣き顔見たなった。俺、本来はSやしぃ」
クスクス笑う。
相手も笑ってくれたのだろう。
「たまには泣き?お前は泣かな過ぎや」
「よく泣く人間は信用ならんけどな」
「お前の涙はキレイやと思うぞ?」
知らない相手の幸福を願う。
「うん、愛しとるよ」
そう云って、電話を切った。
「お前ってさ、恋人いたっけ?」
「ん?おらんよ」
「じゃあ、」
「最愛の友人」
そう云って笑った。
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優しい人の周りに優しい人が沢山集まって世界中が平和になればいいよねって話(なんだそれ。笑)